長井線を走った蒸気機関車(4) 最後の旅客牽引車86型
今、長井市内の各所に長井市市制施行70周年を祝う幟が建てられている。70年前の昭和29年11月15日に長井町、長井村など1町5か村が合併して長井市が誕生したのである。そしてこの日は、長井線の旅客列車がディーゼルカーに代わった日でもある。長井市史第4巻(昭和60年発行)には「煙から解放された」とあるが、当時の市民の率直な感想であろうか。
長井市誕生に沸き立つ陰で68691号車はひっそりと退役したのではないだろうか。96型が「さよなら列車」として盛大に見送られたのに比べると雲泥の差のようにも思える。上の写真は、長井市職員として長井線問題を担当し、退職後も羽前成田駅協力会事務局長を永く務められた小口昭氏が「長井線の今・昔」に掲載しているものである。この1枚の写真が、68691号をもう一度私たちの前に登場させてくれることになるのでした。
→ (19)旅客列車が気動車に:おらだの会 (samidare.jp)
2024.07.25