成田駅の宝物(17) 木製駅長札
羽前成田駅には以下の7名の駅長札が残されています。ネットオークションに「木製駅長札33枚セット」と出されていますので、駅長札は公的に制作されていたものと思われます。
初 代 小檜山仲三郎 大正11.12,11〜大正13.11.25
第 3代 中島 栄二 昭和 3. 3.25〜昭和11. 3.20
第 4代 斎藤 伊兵衛 昭和11. 3.20〜昭和14. 5.11
第 6代 ?山 季之助 昭和16. 3.11〜昭和20.10.18
第 8代 ?橋 寅吉 昭和25. 3.31〜昭和30. 3. 5
第 9代 近藤 稔 昭和30. 3. 5〜昭和34. 2.20
第10代 大田 次雄
初代の小檜山駅長は、羽前成田駅開業の賑わいの中で一番列車を迎えたことでしょう。第3代の中島駅長時代の昭和5年10月1日には、側面乗降式客車(マッチ箱)から本線並みのボギー車が運転開始されました。第 8代?橋駅長在任の昭和29年11月15日には、旅客列車が気動車に代わりました。
そして現存する最後の第10代駅長の任期が記載されていないことが気になります。昭和34年6月1日に西宮内駅、昭和35年5月20日には南長井駅が開設されますが、昭和36年6月10日には梨郷、西大塚、時庭、羽前成田、蚕桑、鮎貝駅で貨物の取扱いが廃止され、昭和39年4月1日には羽前成田、蚕桑が業務委託駅化されます。いわば、絶頂期から衰退へと転換する時期にあたります。
成田駅に残った7枚の駅長札からも、時代の変化の中で、鉄道に関わった人たちの顔が見えて来るようです。羽前成田駅の古い写真を改めて整理しながら、伝える機会があればと思っています。羽前成田駅の歴代駅長などについて資料等お持ちでしたご連絡いただけると幸いです。