塗り絵に寄せられた思いは・・・
今回、致芳小学校の皆さんに描いていただいた塗り絵の原画を制作してくれたのは、わたなべひろしさんです。わたなべさんは、「地獄少女」や「クッキングアイドルアイマイまいん!」などで有名なアニメの監督・演出家です。
わたなべさんとの出会いは、今から9年前、東北大震災があった年の秋に遡ります。この年、鉄道写真家・広田泉さんとその仲間の皆さんが、「元気が出る鉄道写真展2011」を羽前成田駅で開催してくれたのですが、わたなべさんも出品者の一人だったのです。パンフレットに書かれたわたなべさんの出品者メッセージを紹介します。
「都会に暮らす中で、故郷での思い出を探すために鉄道写真を撮り始めました。周りの景色が変わっても、鉄道が変わらずそこにあったからです。ホームを歩く人、駅舎で談笑する人、列車の窓に浮かぶ人、そこには間違いなく存在した自分と友人や家族との思い出が重なります。鉄道にはいつも郷愁を、そして先につながる未来を感じます。街と街、そして人と人。大切に暖かく、いつまでもつないでいて欲しいと思います。」
塗り絵には、もっちぃ―と3人の仲間、画用紙から飛び出しそうな元気なフラワーライナー、そして故郷の山や空が描かれています。そこには「いっしょに遊んだ友達とふるさとの山や空、そしてフラワー長井線を忘れないでくださいね。」というわたなべさんのメッセージが込められているように思います。致芳小児童の作品を原作者の思いと共にご覧いただければ幸いです。
2020.10.14