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休耕田に古代のピンク(3)

ハスの花は開花4日目には散ってしまうのだそうだ。
「なんと儚い命だろう・・・」

開花1日目
古代ピンクの色はみずみずしく、花は乙女が恥じらうようにわずかに微笑んでいる。
毎朝同じ通学列車に乗ってくる乙女に、ひそかに想いを寄せて胸をときめかせていたのは半世紀も前のことだ。 嗚呼!・・・



2日目
花の色がツヤを増し、花びらを大きく広げて芳香を放っている。
どの花も美しさを競うようにかがやいている。結婚適齢期を迎えた妙齢の女性といったところだろうか?
偏屈老人もその昔かぐわしい香りに誘われて人並みに・・・したものだが・・・。
‐‐‐‐「花から花へと・・・」という具合にいかなかったのは心残りだ。



3日目
花の色も勢いも心なしか2日目までのハリが感じられないが、陽光を吸い込むかのように大きく花びらを広げている。前日までと異なるのは花芯に大量についていた花粉がなくなっていること。
受粉がすんで子育ての段階に入っているのだろう。



4日目
ピンクの色があせ、使命を終えた花びらが1枚ずつ散り始めている。
花が散り終えたあと実が育つ入れ物となる花托(如雨露型のアレ)が、大きくなっていて目立つ。
この姿を見ていると、わが人生のパートナーの今の様子に重なってしまい、さらにそれに寄り添う自分自身の老いた姿を見ているようでさびしくなってくる。



地元の方によれば、例年8月末まで花が楽しめるとのこと。
昨年の写真では8月19日に一面のピンクが撮られているので、今年はお盆頃がピークかなと予想。実は偏屈老人も一面の「古代のピンク」を撮りたいのだ。
2016.07.24
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